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第11回ミニ講演型里親サロン開催

10 月25日、ミニ講演会型里親サロンが開催された。 今回は『新生児からの養育と告知について』との演題で尾留川雅道委員が講演。生後11日目の女児や生後2週間の男児を養育された体験談や、さらには女児が6歳になったときの真実告知について語られた。 講演は尾留川委員の人柄が感じられる素晴らしい内容で、受講者からは「ホントに良いお話を聞けてよかった」「ご夫婦の子どもを愛する深い深い親心のお話に触れて、里親としての心構えの原点に戻れた」「途中、思わず涙が出そうになった」等の感想が寄せられた。 参加者は6名だった。

第62回全国里親大会京都大会

立教180(平成29年)9月30日~10月1日にかけて、第62回全国里親大会京都大会が京都サルサ(京都府民総合交流プラザ)にて開催され、里親連盟からは杉山委員長をはじめ7名の委員が参加した。 サブタイトルに『おこしやす京都 きょう(京都)からともだち、みんなで子育て、たあ~んとお話ししましょう』とあったとおり、会場は温かいおもてなしの雰囲気にあふれ、全国の志を共にする仲間の存在に力をもらい、誇らしく感じた。 大会初日は京都府里親会会長・安田 満氏の開会の辞に始まり、主催者並びに来賓の挨拶に続き、全国里親大会会長表彰が行われ、63組の里親が受賞され、うち教内の里親は10組20名が受賞。 続いて行政説明を挟み、法政大学現代福祉学部教授・湯浅誠氏を講師に迎え記念講演が行われた。『子どもの貧困と社会「われらの子ども」を育むために』のテーマに基づき、氏が日頃から熱心に取り組んでおられる支援活動について熱く語られた。中でも、少しずつ社会の関心が高まり始めた「子どもの貧困」について、一見普通の家庭のようにみられる家族が、実は経済的に困窮しているということは珍しいことではなく、誰にも相談できず、日々諦めの気持ちを深めてめている子どもがいると。実際にそうした環境の中暮らしている当事者の赤裸々な声を紹介しつつ、具体的な支援の内容が披露された。 まだまだ、社会のなかでたすけを必要としながら埋没している子どもたちが沢山いるのだという現実を改めて噛みしめた。 その後、場所を移して懇親会が行われ、約800人の参加者で賑わった。 二日目は、6つの分科会にわかれてそれぞれが求める課題に応じて参加し、学びを深め、閉会となった。 来年の全国大会は石川県金沢市で開催される。

R180 里親研修会

9月25日、天理市民会館において【里親研修会】が連盟会員50名、委員他スタッフ18名にて開催された。 講演第一部で、『お道の里親としての措置費に対する認識』をテーマに、梅原啓次里親連盟副委員長が「里親が里子を養育するために里親制度として措置費が支給されています。これは里親、里子個人の所得ではありません。措置費は公金でありますから、残金があれば里親の雑所得として申告しなければなりません」。また「私たちお道の里親は、教祖がお教えくださいます大きなたすけをわが心として活動をしています。里子に 安心・安全・温かい家庭を提供し陽気ぐらしの道を歩んでもらいたい、ただその思いだけであります。しかし、教内には里親手当に対し誤った認識を持ち、おたすけ活動と認められないとおっしゃる方がまだまだおられます。だからこそ、措置費の運用に誤解の生じないようにしなければなりません。私たちが目指す里親活動はどこまでもおたすけ活動であります」とお道の里親活動の心持ちを改めて確認された。  講演第二部は、講師に北村洋行税理士事務所代表の北村洋行先生をお呼びして、『知っておきたい里親措置費の税について』というテーマでお話しいただいた。話の冒頭先生が、「この中で教会長さんはどれくらいおられますか?」と質問されると、大勢の方が手を上げていた。「実は私も、教会長なんですよ」という一言で、参加者の緊張が一気にほぐれた様子だった。 講師は、いくつか例を挙げてわかりやすくお話しくださった。措置費より里子の養育費が多い場合は、課税なし・申告不要である。また、大切なのは、家計簿の記帳、領収書、レシートを原則七年の保存義務があるということをお聞かせいただいた。  その後の質疑応答で何度もお話しいただいたのが、「里子の養育の経費にならないものは、課税される対象となります」ということ。 今回の研修会に参加された方の中には、里親手当に対する考え方を大きく変えられた、という声があった。 何のための里親手当なのかということをもう一度しっかり考える一助になる研修会だった。

第10回ミニ講演型里親サロン開催

8月25日、ミニ講演会型里親サロンが開催された。 今回は『未委託期間に思うこと』との演題で高見隆委員が講演。「社会的養護の現況について」や「長期施設入所児童の実状」、さらには「被虐待児・高年齢児の養育」について、厚生労働省のデータや全国児童相談所長会のデータ等を用いて、里親委託が進まない理由として考えられる事柄をわかりやすく紹介され、後半では委員の里親としての体験談を赤裸々にお話しくださった。 その後、講師の講話が導入となり質疑応答。活発に意見交換がなされた。 参加者は10名(講師除く)だった。

第7回ミニ講演型里親サロン開催

天理教里親連盟では、3月25日午後2時~4時、社会福祉課第五会議室において『ミニ講演型里親サロン』を開催した。3月は岩城委員の「長期養育について」がテーマ。この日の参加者は9名だった。以下、要旨。   13年前に里親登録。2歳3ヵ月の女児と生後10ヵ月の女児を乳児院から預かる。二人は姉妹。 上の子は言葉がおぼつかない子であったが、今はちゃんと話せるようになった。今年で13年お預かりしている。     また、9年前に3歳の女児を施設から預かる。7年前に3歳の男児。一時保護所からわが家にきて、そのままずっといる。 上の二人は小学生のときに実親が現れて、子どもと一緒に生活するということになって告知をした。児童相談所で会う前に近くの公園で二度実親に会わせた。親たちはこれを機に入籍するということで頻繁に外出をしていたが、入籍後別れてしまった。それまで子どもたちに対して「あなたの部屋はここ、あなたはここ」というように夢を膨らませていたが、面会に一度も来なくなった。 中一の女の子は私生児でお母さんは癌で亡くなられた。お父さんはわからない。おばあちゃんとおじさんが市内にいて、ときどき面会に来てくれる。 小学校五年生になる男の子はおじいちゃんとおばあちゃんがときとぎ面会に来てくれる。 長期は関わりが長いが、これといった問題行動というのもなくて、4人とも順調に育っている。ありがたいことだなと思っている。

第9回ミニ講演型里親サロン開催

6月25日、これまでミニ講演型里親サロンは社会福祉課第Ⅴ会議室で開催されてきたが、今回は初めてお隣りの第Ⅵ会議室が使用された。 今回のミニ講演のタイトルは、鈴木委員講師による「危!SNS、インターネット(正しく怖がらせ、正しく使う)」。       講師自身の豊富な体験や、また警察から情報収集されたお話等、「面倒くさがらず子どもと一緒に大人も扱い方を勉強することが大切。放任が一番危ない」と、パワーポイントで例を上げながらわかりやすくお話しされ、参加者が納得する内容の講演だった。   今回の参加者は5名だった。          

第8回ミニ講演型里親サロン開催

天理教里親連盟では、5月25日午後2時~4時、社会福祉課第五会議室において『ミニ講演型里親サロン』を開催した。5月は谷口委員の「被虐待児の養育」がテーマ。   谷口委員が以前お預かりしていた里子に、実の父親から性的虐待を受けた少女がいた。委員が最初に思ったことは、「母親はその子を連れてなぜ家を出なかったのか」という疑問だった、という。 少女は、学力は低いが知的障害はみられなかった。実際には「一日(ついたち)二日(ふつか)三日(みっか)」の数え方がわからない。また、漢字もあまり書けないことにおどろいたという。しかし、ていねいに教えたら学ぶ力は充分兼ね備えていた。 高校では、熱心に部活動も行い、成績も低空飛行ながら頑張っていたが、いかんせん謹慎が多かった。3年の夏を過ぎたころから保育士になって自活できる道を求めてはどうかとアドバイスし、受験の手続きもして、本人も納得していたかに思えたが、少女は翌日高校を退学してしまった。   ちょうどその頃、母親が離婚をして子どもを連れて一軒屋に引っ越した時期でもあり、心が不安定だったのかもしれない。本人はもちろん親元に帰りたい。しかし、帰ってもどうなるだろうかという心配は当然あった。児童相談所との話し合いで、退学ではなく転校にしていただき、通信制で卒業できる高校に編入となり、5月までかかったが無事卒業することができた。 その後、少女はお母さんと喧嘩し家を飛び出して、今は音信不通の状態。高校までは「いい子やなあ」と思っていたが、結局親が通ってきた道と同じようになってしまった。被虐児童の養育の難しさをまざまざと実感したケースだった、という。 この日の参加者は9名だった。

第9回教区里親会会長及び代表者会議 開催

立教180年2月25日(土)「第9回 教区里親会会長及び代表者会議」が川原城会館で開催された。これまで「教区リーダー研修会」として開催してきたが、すでに半数の教区で里親会が発会し、それぞれに会長がいることから、今回より「リーダー研修会」という名称を変え「会長及び代表者会議」とした。また、このたび天理教里親連盟として独自の養育プログラム「TFA(天理教里親子育てプログラム)」を開発したことから、今回の会議は「TFA紹介講座」として行われた。   13時より郡川連盟委員の司会により親神様・教祖・みたま様遙拝、谷口委員夫人による里親信条唱和から始まり、開会挨拶として板倉知幸社会福祉課課長が挨拶に立たれた。 板倉課長は「お道の中で社会で大きく活躍しているのは災救隊と里親であり、ことに里親は社会の中でお道がしめる割合が非常に高い」と話を始め、「世間の里親とお道の里親を比較してはいけないが、お道の里親は養育の基盤に教えがあり、こうした里親会などの交流の場があり、里親に適した環境があるといえる」とし、「みちのだい」誌に掲載された里親の話などを例に挙げながら、「今回の研修を実際に活用していくことは簡単なことではないが、是非各教区に持って帰って、養育のスキルを上げていただきたい」と話を結ばれた。 続いて、鈴木委員より、里親連盟会員限定のメーリングリスト開設の説明がなされた。     そして、このTFAの開発に最も深く関わった杉江連盟委員によって、「TFA紹介講座」が始まった。まず、 1、「はじめに」と題して、こうした研修会の必要性が述べられ、次に 2、「TFA開発の経緯」として、天理教里親連盟独自のプログラムが開発された経緯が述べられた。そして、 3、「特徴」として、他の研修プログラムと比べての特徴が話され、 4、「TFA概要」として11の養育テーマと33の養育スキルで構成されていることが述べられ、 5、「活用方法」として、この講座を実際に活用して行くにはどうしたらよいかが述べられ、そして実際に、 6、「TFA紹介講座」ということで、養育テーマである「伝わりやすい指示」と「リフレーミング」が取り上げられて、ロールプレイも交えながら講座が進められた。次に、 7、「今後の展望と課題」として、ま

立教180年 里親連盟分科会(年度総会)

去る4月25日、第10回社会福祉大会が陽気ホールにて開催され、引き続き午後からは里親連盟分科会(年度総会)が開催された。   里親信条を全員で唱和した後に、杉山委員長挨拶、平成28年度活動報告・会計報告・監査報告、平成29年度活動計画・予算計画・質疑応答が行われた。  その後のシンポジウムで、里親サロン、広報、研修担当者によるお知らせ・報告があった。サロン担当山崎委員は、毎月のサロンの写真をスクリーンに映し出しながら、「毎回里親連盟の委員による基調講演があり、そのお話を基にサロンが大変盛り上がっている。こらからも基調講演を毎回つとめていただき、いろんなことを共に学んで行きましょう」と訴えた。 広報担当西森委員は、さとおや誌発刊、ホームページをしっかり活用していただくお願いや、新しく取り組んでいるメーリングリストの啓蒙を行った。 研修担当杉江委員は、TFA(天理教里親子育てアプローチ)紹介講座をつとめて、参加された方々の子育てに関する共感を得ていた。特に、白梅の寮生さん方は、これから養育の現場で活躍する前に、目からウロコのお話に驚いていた。     参加者は委員を含め会員55名、白梅寮生と先生64名が参加。大変有意義な里親連盟分科会となった。

第6回ミニ講演型里親サロン開催

天理教里親連盟では、1月25日午後2時〜3時40分、社会福祉課会議室Ⅱにおいて『ミニ講演型里親サロン』を開催した。 今月は田邑委員の「里子に心のやすらぎを」がテーマ。 まずはじめに田邑委員は、養育里親となり、その後特別養子縁組をされたときの体験をもとに、子どもとのふれあいや子育ての悩みをお聞かせいただいた。 フリートークでは、不登校などの悩みの相談や参加者の現状ついて活発な意見が交わされ、とても中身の濃い時間となった。 参加者は8名(委員含む)だった。

第5回ミニ講演型里親サロン開催

天理教里親連盟では、11月25日午後2時〜4時、社会福祉課第五会議室において、5回目となる『ミニ講演型里親サロン』を開催した。今月は渡部修委員の「愛着形成の重要性」がテーマ。 渡部委員はまず、 「愛着障害とは、乳幼児期に長期にわたって虐待や放置を受けたことにより、保護者との安定した愛着が絶たれたことで引き起こされる障害。愛着障害を示す子供には衝動的・過敏行動的・反抗的・破壊的な行動がみられ、情愛・表現能力・自尊心・相手に対する尊敬心・責任感などが欠如している場合が多い。他人とうまく関わることができず、特定の人との親密な人間関係が結べない、見知らぬ人にもべたべたするといった傾向もみられる。子どもの頃に得るはずだった他者、特に養育者に対する安全感・安心感を会得することができなかったために引き起こるともいわれる。この愛着障害は抑制型と脱抑制型のふたつのタイプがあり、一つには人との関わりにおいて適切な形で関係を開始したり反応したりできず、過剰に警戒心を抱き、誰とも親しい関係になれない傾向がある。また一つには他者との適度な距離感が理解できず、警戒心なく広く人間関係を形成しようとして、知らない人に話しかけたり、なれなれしく対応し、過剰にべたべたしたりする。これら二つのタイプは他者との適切な距離感がとれず、非常に不安定なのが特徴であり、人間関係の構築につまずきが出てくる」 と愛着障害の定義について述べられた後、委員がこれまで関わってきた事例をいくつか紹介された。 2歳前の男児。乳児院からの措置。運動会のときちょっと目を離すといなくなってしまう子。知らない叔父さんに抱っこされて「この子のおとうさん、おかあさん、誰〜?」って連れてこられた。その間何をしていたかというと、全然知らない人のところに行ってお弁当を食べていたり、果物を食べたりを繰り返していた。また別の日、置き薬屋さんと仲良くなって、その車に乗っていったりもした。 生後11カ月に委託され、現在6歳。育児放棄の子ども。母親が行方不明となりわが家に。公汎性発達障害。本来ならすごく辛い現実を6歳ながらさらっと受け入れてくれている様子に、幼い頃から私たち里親と積み重ねてきた愛着の絆の賜物であろうと感じられた。 他にもいろいろな事例を紹介されたが、最後に、 「子どもの虐待の影響というの