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第8回ミニ講演型里親サロン開催

天理教里親連盟では、5月25日午後2時~4時、社会福祉課第五会議室において『ミニ講演型里親サロン』を開催した。5月は谷口委員の「被虐待児の養育」がテーマ。


 

谷口委員が以前お預かりしていた里子に、実の父親から性的虐待を受けた少女がいた。委員が最初に思ったことは、「母親はその子を連れてなぜ家を出なかったのか」という疑問だった、という。

少女は、学力は低いが知的障害はみられなかった。実際には「一日(ついたち)二日(ふつか)三日(みっか)」の数え方がわからない。また、漢字もあまり書けないことにおどろいたという。しかし、ていねいに教えたら学ぶ力は充分兼ね備えていた。

高校では、熱心に部活動も行い、成績も低空飛行ながら頑張っていたが、いかんせん謹慎が多かった。3年の夏を過ぎたころから保育士になって自活できる道を求めてはどうかとアドバイスし、受験の手続きもして、本人も納得していたかに思えたが、少女は翌日高校を退学してしまった。


 

ちょうどその頃、母親が離婚をして子どもを連れて一軒屋に引っ越した時期でもあり、心が不安定だったのかもしれない。本人はもちろん親元に帰りたい。しかし、帰ってもどうなるだろうかという心配は当然あった。児童相談所との話し合いで、退学ではなく転校にしていただき、通信制で卒業できる高校に編入となり、5月までかかったが無事卒業することができた。

その後、少女はお母さんと喧嘩し家を飛び出して、今は音信不通の状態。高校までは「いい子やなあ」と思っていたが、結局親が通ってきた道と同じようになってしまった。被虐児童の養育の難しさをまざまざと実感したケースだった、という。

この日の参加者は9名だった。







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